タチバナ果汁を比較|スロージューサーと手搾りではどう違う?

同じ果実を使っていても、搾り方によって味や香りは変わるのでしょうか。

高原町で収穫したタチバナを使い、スロージューサーと手搾りで果汁を比較してみました。結論から言うと、果汁量、糖度、pH、そして味の印象に大きな違いが見られました。特に興味深かったのは、スロージューサーで搾った果汁の糖度が12.2だったにもかかわらず非常に苦く感じたことです。

今回は実際の測定結果をもとに、その違いをまとめてみます。

比較実験の条件

使用した原料

今回の比較に使用したのは、高原町で収穫した青いタチバナです。

前回の記事で紹介した果実と同じもので、果実サイズは24〜30mmほどでした。

比較条件をできるだけ揃えるため、

  • スロージューサー:500g
  • 手搾り:500g

と同じ重量で実験を行いました。

比較した内容

今回比較したのは、

  • 果汁量
  • 糖度
  • pH
  • 味の印象

の4項目です。

味については官能評価となるため個人の感想を含みますが、数値については実際の測定結果を記録しています。

スロージューサーの結果

果汁量は250g

スロージューサーでは500gのタチバナから250gの果汁を得ることができました。

搾汁率は約50%です。

小さな果実であることを考えると、比較的多くの果汁を抽出できた印象でした。

糖度12.2・pH2.84

測定結果は以下のとおりです。

項目結果
果汁量250g
糖度12.2
pH2.84

数値だけを見ると、十分に糖分を含んでいるように見えます。

しかし実際に試飲すると印象は大きく異なりました。

強烈な苦味が印象的だった

最初に感じたのは苦味でした。

率直に言えば、そのまま果汁として飲んでおいしいとは感じにくい味です。

その後に酸味や香りが続き、甘さはあまり前面に出てきませんでした。

手搾りの結果

果汁量は168g

次に、同じく500gのタチバナを手搾りしました。

得られた果汁は168gでした。

スロージューサーと比較すると、果汁量は少ない結果となりました。

糖度7.0・pH2.48

測定結果は以下のとおりです。

項目結果
果汁量168g
糖度7.0
pH2.48

糖度はスロージューサーより低く、pHはさらに低い値となりました。

酸味が主体の味わい

手搾り果汁では苦味も感じましたが、印象としては酸味の方が強く感じられました。

同じタチバナを使用しているにもかかわらず、味の方向性が変化したことは非常に興味深い結果でした。

スロージューサーと手搾りを比較してみた

比較結果一覧

項目スロージューサー手搾り
原料500g500g
果汁量250g168g
搾汁率50%33.6%
糖度12.27.0
pH2.842.48
味の印象強い苦味酸味主体

今回の結果では、すべての項目で差が見られました。

特に果汁量と糖度の差は大きく、搾汁方法の影響を感じる結果となりました。

なぜ違いが出たのだろうか

ここから先は今回の結果をもとにした考察です。

スロージューサーは果肉だけでなく、

  • 薄皮
  • 白いワタ
  • 果実周辺の組織

まで細かく破砕しながら搾汁します。

そのため糖度計に反応する成分が多く抽出され、糖度が高くなった可能性があります。

一方で、柑橘類の苦味成分は薄皮やワタ部分にも含まれることが知られています。

そのため今回感じた強い苦味は、こうした成分が果汁に多く含まれた結果かもしれません。

糖度が高いのに苦かった理由

今回もっとも印象的だったのは、

糖度12.2でも甘く感じなかったこと

です。

一般的に糖度は甘さの目安になります。

しかし実際の味覚は、

  • 甘味
  • 酸味
  • 苦味
  • 香り

が組み合わさって決まります。

今回のスロージューサー果汁では苦味の存在感が非常に強く、糖分による甘味が目立たなかったと考えられます。

反対に、手搾りは糖度が低いにもかかわらず、苦味より酸味が印象に残りました。

数値だけでは味は判断できないことを改めて感じる結果でした。

クラフトコーラづくりの視点で考える

今回の実験結果から、搾汁方法によって風味が大きく変化する可能性が見えてきました。

クラフトコーラは複数の原料を組み合わせて風味を作る飲み物です。

そのため、

  • より香りや苦味を活かしたいのか
  • 酸味を重視したいのか

によって、搾汁方法を選ぶ余地があるかもしれません。

もちろん今回の結果だけで結論を出すことはできません。

しかし、同じタチバナでも加工方法によって違いが生まれることを確認できたのは大きな収穫でした。

よくある質問

手搾りとスロージューサーではどちらが果汁を多く採れますか?

今回の実験ではスロージューサーが250g、手搾りが168gでした。

糖度が高い方がおいしいのですか?

必ずしもそうではありません。今回の実験では糖度12.2の果汁が最も苦く感じられました。

pHの違いは何を意味しますか?

果汁の酸性度を示す指標です。今回は手搾りの方が低い値となりました。

今後も比較を続けますか?

収穫時期の違いや熟度の違いも比較してみたいと考えています。

まとめ

同じタチバナでも、搾汁方法によって果汁量や糖度、味の印象は大きく変わりました。

今回の実験では、スロージューサーは果汁量が多く糖度も高い一方で、強い苦味が感じられました。手搾りは果汁量こそ少なかったものの、酸味が主体の風味となりました。

タチバナの個性を理解するうえで、非常に興味深い結果だったと思います。

高原町の素材を活かした「たかはるクラフトコーラ」では、タチバナ果汁を原料のひとつとして使用しています。

地域の素材を活かしたものづくりに興味のある方は、ぜひ商品ページもご覧ください。

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たかはるクラフトコーラ

たかはるクラフトコーラ

宮崎県高原町の町木である橘を使った、希釈タイプのクラフトコーラシロップです。日本古来の柑橘とスパイスで仕込んでいます。

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