土壌の物理性(三相・団粒構造・ち密度)について

今回は、「みやざき農業実践塾」の第4回研修で学んだ「土壌の物理性」について整理してみたいと思います。

作物が元気に育つための土台づくりとして、化学性だけでなく「物理性(土の構造や硬さ、空気や水の通りやすさ)」を深く理解することがとても大切だと実感しました。

1. 土壌の「三相(さんそう)」バランスの重要性

土の中は、ただの土の塊ではなく、大きく分けて3つの要素(相)がバランスよく存在しています。これを「土壌の三相」と呼びます。

  • 固相(こそう):鉱物(岩石が風化したもの)や有機物など、土の骨組みとなる部分です。全体の約50%を占めるのが理想とされています。
  • 液相(えきそう):水分が満たされている隙間の部分です。
  • 気相(きそう):空気(酸素)が存在する隙間の部分です。

作物の根が呼吸をし、しっかりと養分を吸収するためには、液相と気相がそれぞれ約25%ずつのバランスで保たれている状態が良いとされています。雨が降って水ばかりになったり、逆に乾きすぎたりすると、このバランスが崩れて生育に影響が出てしまいます。

2. ふかふかした土の象徴「団粒構造(だんりゅうこうぞう)」

土の構造には、細かい土の粒子がバラバラのままで隙間の少ない「単粒構造」と、それらの粒子が結びついて小さな塊(団粒)をつくっている「団粒構造」があります。

  • 団粒構造のメリット
    • 小さな塊と塊の間に適度な隙間(大きな孔隙)ができるため、水はけ(透水性)水もち(保水性)のバランスが良くなります。
    • 酸素がしっかり行き渡るため、根が深く、元気に伸びやすくなります。
  • どうやって作る?: 日々の農作業や、完熟たい肥などの有機物を継続して施用し、土の中の微生物の働きを高めることが、この団粒構造を維持・育むためにとても効果的です。

3. 土壌の「ち密度(硬さ)」と根の伸び方

土の硬さを表す指標として「ち密度」があります。

  • 土が硬すぎる(ち密度が高い)と、作物の根が物理的に先へ進めず、十分に伸びることができません。その結果、地上部の生育不良や収量低下につながってしまいます。
  • 一方で、ふかふかしていれば良いというわけではなく、柔らかすぎると作物がしっかり自立できず倒れてしまう原因にもなります。作物が根を張りやすく、しっかりと体を支えられる「適度な硬さ」を維持することが大切です。

今回の研修を通じて、目に見える土の構造や硬さ、そして空気と水が入る隙間をどう守っていくかという物理性の基本を改めて学ぶことができました。化学性だけでなく、こうした物理的な土台づくりにもしっかりと気を配りながら、これからの農作業に活かしていきたいと思います。

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